牧場のこだわり

 

失われていくもの

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日本人の肉食化が進んだ、高度経済成長期。その急激な需要の高まりとともに、田舎の農家などで行われてきた、昔ながらの飼育法は失われていきました。生産の効率性だけが求められ、その対応には大量の薬が使用される現状。失われていく本来の飼育法とともに、本物の豚肉の味も失われていったのです。

 

愛情を込めて育てるという事

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日本の行政が指導するガイドラインでは、豚1頭(35kg)当たりの床面積は「0.5m2」。これは、まさに「密閉した空間」と呼ぶにふさわしい広さ。飼育する施設の大きさや、飼育場所が広いと、動き回って余分な餌を食べるなど、様々な理由から、こんな密閉した空間で飼育されているのが、日本の養豚の現状です。そんな密閉された空間で、身動きがとれないように飼われている豚は、過剰なストレスによって仲間同士で尻尾を噛み合い、その傷口から雑菌が侵入して死に至るケースが多いのです。その雑菌に対抗するため、餌の中には大量の抗生物質などの薬が入れられ、その餌で育った豚肉がどんな味になるかは、想像しやすい物でしょう。

家畜の中でも、特に神経質な豚。ストレスの影響を受けやすく、その負荷は「DSE」と呼ばれる肉質のムレや、旨味成分である「イノシン酸」の減少へとつながります。また、肉の結着性も弱くなり、その豚肉でソーセージを作る際には、さらに結着しやすいように大量の薬を使わないといけない事になるのです。
まさしく、「薬の悪循環」。五島牧場では、このような循環は一切許していません。

目指したのは「満腹・陽だまり・快適豚舎」。
五島牧場の豚舎は、カラスや野犬の被害を防ぐ為にネットで囲ってはいますが、自由に豚が行き交う事ができる広々とした空間を用意しています。その広さは、日本のガイドラインで指示している広さの約4倍以上の広さです。水飲み場も自由。ぽかぽか陽気の中、整理されたように並んで居眠りする姿は、まさしく豚の天国とも呼べる場所です。「愛情を込めて育てる」という事は、まさにこのような環境を用意する事から始まるのです。

 

本物の豚肉の味を知るために

愛情を込めて、大切に育てられてきた五島牧場の豚肉。その生産量や生産効率は非常に厳しい物です。しかし、食品汚染によって失われてしまった本物の豚肉の味を知る人にとっては、この豚肉は他の物に替えがたい黄金の味

「豚肉とは、こんな味だったのか」

初めて五島牧場の豚肉を食べた方の中には、そんな感銘を受ける方もいることでしょう。本物の豚肉の味を知るという事。それは、まさしく「食育」の一つとも言えることでしょう。